ファッションや芸術など、日常のことや人との出会いを通じ生み出された樹瑠の創作詩やイラストレーションを公開しています。

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嫌な代価
『モノだと思うな。
お疲れさまという気持ちを持って、ご遺体と接しなさい。』
先日、このような注意を含めた助言を受けた。

環境に影響されやすく、裏方とはいえ仏事に携わること自体向かない私には、相当の覚悟がいる。

先日、枕花を初めて先輩について届けに行った。

『パパのお花?』
総家に着いて直ぐ、二人の幼子が来た。
部屋に通され、先輩の指示に従い飾りの準備を行う。
遺品であろう品と、子供たちが折った色とりどりの折り紙の鶴が置かれていた。
電流のような緊張感を押さえ、やり方を見ている横で視界に入る子供達。

まだ若い奥様と、先輩のやりとりを聞いていて改めて裏方でも大きな責任がある仕事だと
ひしひしと痛感せざるを得なかった。
『お花を届けに来た花屋、何もしてあげられない。』
帰り際、そう言い聞かせ先輩の後を俯いて急ぎ足で帰路についた。
そうしないと、訳の分からぬ感情に潰されそうだったから。

先日、小さいときから可愛がってくれた従兄弟の祖母が亡くなり仕事を持つ妹や私に変わり母が家の代表として葬儀に参列した。
その日は、現場に出させて頂いた日で故人様も亡くなった従兄弟の祖母と同い年位だった。
『お葬式に出られない変わりに、故人様をおばあ様だと思って/総家を家族だと思って飾りをしよう。』
このような気持ちで、上司と共に飾りを行った。
総家には、綺麗な花祭壇/綺麗なお花で送り出せると喜んで頂いた。

どうして可愛がってくれた人の葬儀にも参列出来ない/葬儀の仕事をしているのに、ほんの少しも何かをしてあげる事ができない/他人の死にこれからも多く関わって行く事になるのに身内の式にも出られない。
何の為にこの仕事に就いたの?
飾り終わった後、穏やかな総家を見て腹の底からの悔しさを押さえきれなかった。
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